「夫の不倫が発覚した。離婚はしない。でも、不倫相手と二度と会わせないためにはどうすればいいのか」
「示談書に“接触禁止条項”と“違約金500万円”を入れたい。これで本当に効果があるのか」
「配偶者に“次やったら500万円払う”という誓約書を書かせたい。法的に意味はあるのか」
不倫が発覚しても、離婚ではなく「再構築」を選ぶ方は決して少なくありません。子どものため、経済的な事情、あるいはそれでもパートナーを愛しているから――理由はさまざまです。
\n\n\n\nしかし、再構築を決意した方が次にぶつかるのは、「また繰り返されるのではないか」という恐怖です。この恐怖は、時間が経っても簡単には消えません。
\n\n\n\nそこで多くの方が検索するのが「接触禁止条項」や「違約金条項」といった法的な再発防止策です。ところが、ネット上の情報は「違約金500万円を設定しましょう」「接触禁止条項で完璧にブロックできます」といった楽観的なものが多く、裁判所で実際にどう判断されるかという「現実」が語られていないケースがほとんどです。
\n\n\n\nこの記事では、実際の裁判例と実務経験に基づいて、接触禁止条項・違約金条項の「本当の効果と限界」を、包み隠さず解説します。「安心材料」と「落とし穴」の両方を知った上で、あなたの再構築を法的に守る方法を考えていきましょう。
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東京弁護士会所属。目黒支店担当。大学卒業後、製薬企業・特許事務所での勤務を経て、筑波大学法科大学院を修了し弁護士資格を取得。企業勤務で培った実務的な感覚を活かし、離婚・男女問題・相続・借金問題などの法律相談を担当しています。
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目次
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- 慰謝料だけでは再構築は守れない \n\n\n\n
- 再発防止の武器:不倫相手との「接触禁止条項」 \n\n\n\n
- 違約金は「高ければ高いほどいい」は大間違い \n\n\n\n
- 【実例で解説】裁判所は違約金をどう判断したか \n\n\n\n
- 実効性のある条項を作るための5つのポイント \n\n\n\n
- もう一つの武器:配偶者との「再度の不貞に対する違約金条項」 \n\n\n\n
- まとめ:再構築の「保険」は、設計次第で紙切れにもなる \n
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1. 慰謝料だけでは再構築は守れない
\n\n\n\n不倫が発覚し、再構築を選んだ場合でも、不倫相手に対する慰謝料請求は可能です。ただし、離婚しない場合の慰謝料の相場は、裁判所の判断基準に照らすと50万〜150万円程度が現実的なラインです。離婚に至った場合(150万〜220万円)と比べると、かなり低くなります。
\n\n\n\n裁判所は「夫婦関係が続いているなら、精神的苦痛は致命的ではない」と見る傾向があるためです。また、夫婦関係を継続する以上、家計は一つです。不倫相手から高額な慰謝料を取れたとしても、相手が配偶者に求償権を行使すれば、結局は自分たちの家計からお金が出ていくという「家計のパラドックス」も生じます。
\n\n\n\nつまり、再構築を選んだ方にとって、慰謝料の金額そのものはそこまで大きな意味を持たないのです。
\n\n\n\nそれよりもはるかに重要なのは、「二度と同じことを繰り返させない仕組み」を法的に作ることです。その中核となるのが、不倫相手との示談に盛り込む「接触禁止条項」と「違約金条項」です。
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2. 再発防止の武器:不倫相手との「接触禁止条項」
\n\n\n\n接触禁止条項とは
\n\n\n\n慰謝料の示談・和解の際に、不倫相手に対して「今後、配偶者と一切連絡・接触しないこと」を約束させる条項です。通常、以下のような内容を盛り込みます。
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- 禁止される行為:電話、メール、LINE、その他SNSでの連絡、面会 \n\n\n\n
- 例外:業務上やむを得ない場合、正当な権利行使の場合 \n\n\n\n
- 違反時のペナルティ:違約金○○万円を支払う \n
慰謝料はあくまで過去の不貞行為に対する損害賠償ですが、接触禁止条項は「今後の関係遮断」を法的に担保する仕組みです。再構築を目指す方にとっては、慰謝料の金額以上に重要な条項といえます。
\n\n\n\n具体的に定めるべきだが「広すぎる禁止」は逆効果
\n\n\n\n禁止行為の範囲はできるだけ具体的に定義すべきです。「連絡・接触しない」という抽象的な文言だけでは、何が違反に当たるのか不明確になり、紛争の種を残します。電話、メール、LINE、SNS、対面での面会など、具体的な手段を列挙することが望ましいでしょう。
\n\n\n\nただし、禁止範囲を広げすぎると、かえって条項の有効性が危うくなる点には注意が必要です。
たとえば、配偶者側から一方的に連絡が来た場合や偶発的に会ってしまった場合を禁止の対象とすると、不貞相手側にとって回避不可能な事態にまで責任を負わせるものであり、条項の合理性に疑問が残ります。
つまり、条項設計のポイントは、「不貞相手が自らの意思で能動的に行う連絡・接触」を明確に禁止しつつ、相手方に回避不可能な偶発的事態まで禁止対象に含めないというバランスにあります。
\n\n\n\n接触禁止条項の法的な有効性
\n\n\n\n当事者間の合意(契約)は原則として自由ですから、接触禁止条項も基本的には有効です。
\n\n\n\nただし、禁止の範囲があまりに広い場合には、公序良俗(民法90条)に反して無効とされる可能性があります。過去の裁判例では、キャバクラの従業員に対する私的交際禁止の合意について、真摯な交際まで禁止対象に含んでおり、高額な違約金が設定されていたことから、公序良俗に反し無効と判断された事例があります。
\n\n\n\n不貞関係の解消を目的とする接触禁止条項の場合、その目的自体には正当性が認められやすいですが、禁止範囲が包括的すぎる場合には注意が必要です。
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3. 違約金は「高ければ高いほどいい」は大間違い
\n\n\n\n接触禁止条項を設けたら、次に考えるのが違反時の違約金の額です。「どうせ設定するなら高額にしておけば安心だ」――そう考える方は少なくありません。しかし、これは実務上、最もやりがちな失敗です。
\n\n\n\n裁判所が違約金を減額・無効とする判断基準
\n\n\n\n民法420条は、契約違反に備えて損害賠償額をあらかじめ定めること(違約金の合意)を認めています。しかし、その金額が著しく過大な場合には、公序良俗に反するとして全部または一部が無効とされます。
\n\n\n\n裁判所が違約金の妥当性を判断する際に見ているのは、主に以下のポイントです。
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- 違約金の目的は何か(婚姻関係の修復か、制裁か) \n\n\n\n
- 当事者間の交渉力に大きな格差がなかったか \n\n\n\n
- 交渉の経緯(弁護士が関与していたか、本人同士で決めたか) \n\n\n\n
- 違反によって実際に生じる損害の程度はどの程度か \n\n\n\n
- 不貞慰謝料の相場との均衡が取れているか \n
なぜ「慰謝料の相場」が基準になるのか
\n\n\n\n接触禁止条項の違約金は、法律上「損害賠償額の予定」と推定されます(民法420条3項)。つまり、裁判所は「仮に実際に接触禁止条項違反が起きた場合、被害者にどの程度の損害が生じるか」を基準に、違約金額の合理性を判断します。
\n\n\n\nここで参照されるのが、不貞行為自体の慰謝料相場です。再構築を前提とした不貞慰謝料の中心帯が50万〜150万円程度であることを考えると、「接触しただけで500万円」というような設定は、裁判所から見ると明らかに過大と判断されやすいのです。
\n\n\n\n「単なる接触」と「不貞行為」では、認められる違約金額が違う
\n\n\n\nここで見落とされがちなのが、違反行為の態様によって、裁判所が合理的と認める違約金の額は大きく異なるという点です。
\n\n\n\n接触禁止条項の違反には、さまざまなレベルがあります。LINEで数回やり取りをした程度の「連絡レベル」の接触から、面会を繰り返した「面会レベル」、さらには再び肉体関係に及んだ「不貞行為レベル」まで、違反の深刻さには明らかなグラデーションがあります。
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- 単なる接触(連絡・面会)に対する違約金:不貞慰謝料の相場そのものではなく、接触によって生じる「婚姻関係修復への不安・精神的苦痛」が損害の基準となるため、相対的に低い金額が合理的と判断されやすい \n\n\n\n
- 不貞行為(肉体関係の再開)に対する損害賠償:不貞慰謝料の相場がそのまま適用され、事案に応じて50万〜250万円程度が認められる \n
この違いを踏まえると、条項設計においても「単なる接触の場合」と「不貞行為に至った場合」とで違約金額に差を設けるという方法が考えられます。たとえば、「連絡・接触1回あたり○○万円、肉体関係に至った場合は○○万円」というように段階を分けて設定すれば、裁判所から見ても違反の態様に応じた合理的な金額設計と評価されやすくなります。
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4. 【実例で解説】裁判所は違約金をどう判断したか
\n\n\n\nここからが本記事の核心です。実際の裁判例2件を見ながら、裁判所がどのような判断をしたのかを具体的に解説します。
\n\n\n\n裁判例①:違約金「1回30万円」× 日数 → 2340万円が認められたケース
\n\n\n\n東京地裁 令和4年9月22日判決
\n\n\n\n【事案の概要】
\n\n\n\n妻が、夫の不貞相手との間で和解合意書を締結。慰謝料75万円の支払いに加え、接触禁止条項(正当な権利行使・業務上の必要を除き、夫と連絡・接触しない)と、違反1回あたり30万円の違約金条項を設けました。双方に弁護士がついた上での合意でした。
\n\n\n\nところが、不貞相手は合意書を作成した翌日から夫とのLINEでのやり取りを再開。その後214日間で合計6464通ものメッセージを送信していたことが発覚しました。
\n\n\n\n【裁判所の判断】
\n\n\n\nまず、違約金条項の「1回」をどう数えるかが争点になりました。妻側は「メッセージ1通=1回」と主張し、6464回×30万円=約19億円(!)を請求。一方、不貞相手側は「不貞行為に対応する一連の連絡行為で1回」と主張しました。
\n\n\n\n裁判所は、LINEメッセージは一連のやり取りの断片にすぎないから1通1回と数えるのは不合理であるとしつつ、「一連の連絡」の範囲は曖昧で予測可能性を害するとして、「1日=1回」と数えるのが明確かつ合理的と判断しました。
\n\n\n\n次に、違約金条項自体の有効性については、合意書作成時点で婚姻関係は破綻しておらず、双方弁護士を通じた交渉の結果であることから、公序良俗に反しないと判断しました。
\n\n\n\nただし、夫が妻に離婚を申し入れた令和3年7月24日以降は婚姻関係が破綻しており、それ以降の違約金請求は権利濫用になるとしました。
\n\n\n\n結果として、合意書作成翌日から婚姻関係破綻前日までの168日分、168回×30万円=5040万円のうち、妻が請求した78日分の2340万円の違約金請求が認容されました。
\n\n\n\n【この判決から学ぶべきこと】
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- 1回30万円という比較的少額の設定でも、回数の積み重ねで大きな金額になり得る \n\n\n\n
- 「1回」の定義が曖昧だと争いの元になる(この事案では裁判所が「1日単位」と整理した) \n\n\n\n
- 違約金条項は有効でも、婚姻関係が破綻した後は権利行使できなくなる \n
裁判例②:違約金「500万円」→ 150万円に減額されたケース
\n\n\n\n東京地裁 令和5年9月11日判決
\n\n\n\n【事案の概要】
\n\n\n\n妻が、夫の不貞相手に対して誓約書を作成させました。接触禁止条項に違反した場合には500万円を支払うという内容です。この誓約書は、妻の代理人弁護士が作成し、不貞相手は弁護士を付けずに署名しました。
\n\n\n\n不貞相手は誓約書に署名した後も夫との交際を継続し、夫が別居先のアパートの合鍵を渡すなど、むしろ関係を深めていました。訴訟時点でも、夫や子らと週1回程度面会し、夫の誕生日を子らと祝うなど、事実上の家族のように振る舞っていました。
\n\n\n\n【裁判所の判断】
\n\n\n\n裁判所は、接触禁止条項違反があったことは認定しましたが、違約金500万円については、「接触するだけで500万円もの支払義務を負わせるのは、不貞行為自体の慰謝料相場と比較して過大」と判断しました。
\n\n\n\n履行確保の目的を最大限考慮しても、合理性が認められるのは150万円が限度であるとし、500万円のうち150万円を超える部分は公序良俗に反して無効としました。
\n\n\n\nただし、裁判所は別途、不法行為(不貞行為)に基づく損害賠償として慰謝料250万円、調査費用100万円、弁護士費用25万円を認容しています。最終的な支払命令の合計は525万円(違約金150万円+不法行為による損害375万円)でした。
\n\n\n\n【この判決から学ぶべきこと】
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- 500万円の違約金は「過大」と判断され、150万円まで減額された \n\n\n\n
- 違約金が減額されても、別途、不法行為に基づく慰謝料や調査費用を請求できる \n\n\n\n
- 違約金条項だけに頼るのではなく、複数の請求手段を組み合わせることが重要 \n
2つの裁判例の比較
\n\n\n\n| 裁判例①(令和4年) | 裁判例②(令和5年) | |
|---|---|---|
| 違約金の設定 | 1回30万円 | 1回500万円 |
| 違約金条項の有効性 | 有効(公序良俗に反しない) | 150万円の限度で有効 |
| 制限の理由 | 婚姻関係破綻後は権利濫用 | 金額が過大で公序良俗違反 |
| 認容額 | 2340万円(78日分) | 150万円+別途損害賠償375万円 |
この2つの裁判例から浮かび上がるのは、「1回あたりの金額を適正に設定し、違反の回数で積み上げる」方が、「一発高額」の設定よりも裁判所に認められやすいという傾向です。
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5. 実効性のある条項を作るための4つのポイント
\n\n\n\n裁判例の分析を踏まえ、不倫相手との示談において接触禁止条項・違約金条項を設計する際に押さえるべきポイントをまとめます。
\n\n\n\n① 禁止行為の範囲は「具体的」かつ「合理的」に定義する
\n\n\n\n「連絡・接触しない」だけでは曖昧です。電話、メール、LINE、SNS、面会など、具体的な手段を列挙しましょう。ただし、相手方から一方的に連絡が来た場合や偶発的に同席した場合まで禁止対象に含めると、回避不可能な事態にまで責任を負わせることになり、条項の合理性が疑われるリスクがあります。「不貞相手が自らの意思で能動的に行う連絡・接触」を明確に禁止する設計が、有効性と実効性のバランスが取れた条項になります。
\n\n\n\n② 違約金額は「違反の態様」に応じて段階的に設定する
\n\n\n\n裁判例②で500万円が150万円に減額されたように、過大な設定は裁判で大幅にカットされるリスクがあります。前述のとおり、単なる接触と不貞行為では裁判所が合理的と認める金額が異なります。「連絡・接触1回あたり○○万円」「不貞行為に至った場合は○○万円」というように、違反の態様に応じた段階的な設計にすることで、裁判所から合理的と評価されやすくなります。金額の目安としては、再構築を前提とした不貞慰謝料の相場(50万〜150万円)を常に意識してください。
\n\n\n\n③ 「求償権の放棄」を必ず盛り込む
\n\n\n\n不倫相手から慰謝料や違約金を取っても、相手が配偶者に求償権を行使すれば、結局は自分たちの家計から出ていきます。再構築を選ぶ場合は、示談書に「求償権を放棄する」条項を入れることが極めて重要です。金額を多少譲歩してでも、この条項を勝ち取ることが実利につながります。
\n\n\n\n④ 婚姻関係の破綻による「賞味期限」を意識する
\n\n\n\n裁判例①が示したとおり、婚姻関係が破綻した後は、接触禁止条項の保護法益(婚姻関係の平穏)がなくなるため、それ以降の違約金請求は権利濫用となり得ます。接触禁止条項・違約金条項は、婚姻関係が存続している間だけ機能する「期限付きの安全装置」だと理解しておく必要があります。
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6. もう一つの武器:配偶者との「再度の不貞に対する違約金条項」
\n\n\n\nここまでは不倫相手との示談における接触禁止条項・違約金条項を解説してきました。しかし、再構築の「安全装置」はそれだけではありません。配偶者本人との間で、「再度不貞行為をした場合には違約金を支払う」旨の誓約書・合意書を取り交わすという方法もあります。
\n\n\n\nなぜ配偶者にも「縛り」が必要なのか
\n\n\n\n不倫相手を一人ブロックしても、配偶者が別の相手と関係を持てば同じことの繰り返しです。配偶者自身に金銭的なペナルティを設定しておくことで、心理的な抑止力を働かせるのが狙いです。
\n\n\n\n不倫相手との接触禁止条項が「外堀を埋める」手段だとすれば、配偶者との違約金条項は「内側から鍵をかける」手段です。両方を併用することで、再発防止の網を二重にかけることができます。
\n\n\n\n【重要】民法改正で「夫婦間契約」の安定性が大幅アップ
\n\n\n\n配偶者との間で違約金条項を設ける場合、以前は大きな法的リスクがありました。旧民法754条が「夫婦間でした契約は、婚姻中、いつでも、夫婦の一方からこれを取り消すことができる」と定めていたためです。
\n\n\n\nつまり、せっかく誓約書を書かせても、配偶者から「夫婦間契約だから取り消す」と主張される可能性があったのです。判例上は婚姻関係が破綻している場合には取消権が制限されると解されていましたが、それでも不安定な状態であったことは否めません。
\n\n\n\nしかし、令和6年の民法改正で754条が削除されました。これにより、夫婦間の契約も一般の契約と同様に扱われ、「夫婦間契約だから取り消せる」という抗弁は基本的に使えなくなりました。
\n\n\n\nこの改正は、再構築を目指す方にとって大きな追い風です。配偶者との違約金条項の法的安定性が格段に向上したといえます。
\n\n\n\nただし「取消リスク」が消えても「無効リスク」は残る
\n\n\n\n改正によって「取り消される心配」は小さくなりましたが、違約金の金額が過大であったり、婚姻関係がすでに破綻している状況での請求であったりすれば、公序良俗違反として無効・減額される可能性は従前どおり残ります。
\n\n\n\n不倫相手との違約金条項で述べたのと同じ原則がここでも当てはまります。金額は不貞慰謝料の相場を意識した合理的な水準に設定し、違反の態様に応じた段階的な設計にすることが重要です。
\n\n\n\n条項の安定性が増したからこそ、中身の設計をより慎重に行うことが求められるのです。
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7. まとめ:再構築の「保険」は、設計次第で紙切れにもなる
\n\n\n\n接触禁止条項と違約金条項は、再構築を支える強力な「法的な安全装置」です。令和6年の民法改正で配偶者との合意の安定性も向上し、制度的な追い風も吹いています。
\n\n\n\nしかし、その「安全装置」が実際に機能するかどうかは、条項の設計次第です。
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- 違約金を高額に設定しすぎれば、裁判で大幅に減額される \n\n\n\n
- 禁止行為の定義が曖昧であれば、言い逃れを許してしまう \n\n\n\n
- 回避不可能な偶発的事態まで禁止すれば、条項の合理性を疑われる \n\n\n\n
- 婚姻関係が破綻すれば、条項そのものが効力を失う \n
逆に、裁判例の教訓を踏まえて適切に設計すれば、「合意翌日から接触を再開した不貞相手に2340万円の支払が命じられた」という裁判例①のような、強力な抑止力と実効性を持たせることができます。
\n\n\n\n再構築は、感情だけでは成り立ちません。法的な「仕組み」で支えることが必要です。
\n\n\n\n「接触禁止条項の文言はこれで大丈夫か」「違約金の額は適正か」「誓約書に抜け穴はないか」――こうした判断は、不倫問題に精通した弁護士でなければ困難です。ネットの雛形をそのまま使った示談書では、いざというときに効力を発揮できないリスクがあります。
\n\n\n\n再構築という難しい決断をされたあなたの努力を、法的に無駄にしないために。まずは一度、専門家にご相談ください。
\n\n\nまずはお気軽にご相談ください
